サルトリアイプシロン服の流儀。
船橋幸彦
パンツ
流行により太さは異なりますが、ウエスト後ろ背骨中心の位置に密着感があり、前身後身が太ももに触れないように落ちるのが理想です。それから足を左右と踏み出し、前身センターラインが膝頭の中心を通りつま先に落ちているかを確認する。(但し私もそうですが、蟹股の方は膝頭中心ではなく、内側に通したほうがまっすぐに見えます。)後ろ身は垂れジワがないか注意する。後ろの垂れジワは本人には気付きにくいので要注意、体からパンツが、離れているので動きによってはつっぱりストレスを感じ垂れた分足が短く見える。
ジャケット
1)首中心に襟がちゃんと乗る。(首後ろ中心にヤジロベーが乗る感じ、中心でないとバランスがとれない、最も大事なポイントです。襟抜けは体に不快を与え着ていることに大変なストレスを与えてしまいます。)
2)肩線は前身、後身のバランスの顔である。人の体型は皆違いその長さ角度が合わないとつれることとなり波を打ったリツキ皺がでてくる一番難しい場所であります。この要がくるうと脇が当たったり、ダキが垂れたり、サイドベンツがハネタリ、袖が綺麗に付かない等さまざまな問題が生じます。又その良し悪しを判断するのに椅子に座ってみて同様に肩周りにツキ皺も何もでないとほぼ完璧に合っている証です。
3)前身頃の下前、上前が、左右平行に落ちている。(ボタンを留めた状態でストライブの生地だと見やすい。二つボタン4つボタンでも同様)
これは私の服作りの基礎である前身ごろの芯据えにおいて地の目を真っ直ぐに通します。この作業で何十年経っても変化しません。このように着たときにも左右平行に落ちるようにフィッテング(長年の経験により独自の平面と立体裁断を融合した)を直接お客様の体に施しその一点を見つけ出します。これにより経糸と緯糸が、釣り合い美が生まれるのです。ですからこの芯据えが土台でいかに大事かがご理解いただけるかと思います。
4)脇は弛まない(通常だきが綺麗に入っていると表現)
5)背のだきは縦にゆとりが出る。(通常イタリアではCANNELLOと表現する。
これは筒状の意味があります。)この位置にCANNELLOが出来るのが非常に大事なポイントである。
6)袖は前身、後身のバランスがとれると自然に
重力の法に乗っ取って落ちます。(但し腕が外反肘の方は袖パターンで処理が必要)
シャツ
私のシャツパターンは正にジャケットから作ります。ですからその方のバランスがそのまま反映し裏地同然です。体に着ている感じを与えません。ジャケット同様にゆとりは脇下に弛まず背に縦にゆとり(CANNELLO)が出来ます。現在脇下にユトリが垂れているシャツを皆様は着られています。シャツは生地が薄くある程度ゆとりがあるとバランスが悪くても着られますが、私の言うバランスのシャツを体感されると、その違いが解ります。大事な見分け方は上記ジャケットと同じ事なのです。